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2014・3をもってうまれそだったほっかいどうをはなれたにゃっかるさんのすてきなゆめのまちとうきょうらいふ。
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24日未明にアップルから発表された「iPad mini」の話。本日から始まる予約を前に、僕なりのファースト・インプレッションをまとめる。


以前に僕は7インチクラスのタブレットについて記事を書いたことがあるのだが、7インチという予想に反して7.9インチのタブレットが投入されました。


僕は最初、思っていたより大きいな…って思ったのですが、従来の9.7インチのiPadのアスペクト比(4:3)をそのまま落とし込んでも、文字やUI部品などの視認性を損なわずに扱えるのは7.9インチであるという話で僕は納得した。


一方で、ネット上の反応は「高い」、「中途半端」、「売れない」、「アップル\(^o^)/オワタ」という意見が多かったが、僕はこれに関しては…異を唱えたい。(林檎信者乙w)


今からちょうど11年ほど前の2001年10月23日、最初のiPodが先日のイベントが行われたのと同じ場所で発表された。当時はiPodはウォークマンに対して2番煎じだと思われていた評判があったように記憶しているけど…今の状況を見たら言うまでもない。僕はアーリーアダプターではなかったけど、iPod miniを買って以来…自分の音楽管理の仕方が大きく変わった。ウォークマンのスマートではないDRM管理の複雑さにうんざりしたのと、それまではレンタルかCD購入で音源増やしていたのが音楽配信でダウンロード購入するという手段を積極利用するようになった。

同じ5年前にiPhoneが発表された時、みんなの反応は「あんなものは売れない」でした。とりわけ日本ではガラケーがすごく高機能化していたし、確かに機能的には見劣りをしていた。しかし、iPodの人気とマルチタッチジェスチャーが使える大きなタッチスクリーンを採用したことで爆発的な人気を誇る。

一方で、iPod同様にiTunesをデジタルハブとした同期機能はそれまで僕がiTunesから購入した音楽データをすべてそのまま扱えるというしびれるような管理機能と、すでにWindows Mobileでスマホの良さに味を占めていた僕にとって魅力的すぎた。僕は世界で初めてiPhoneが発表された時には衝撃が走りまして、携帯電話の進むべき未来が変わった瞬間を確信しました。だから、売れないと言ってる人達の根拠が理解できなかったし、実際にすごく売れた。

次にiPadが発表された。iPadを見た時、みんなは「でっかいiPhone」だとか、「でっかいiPod touch」だって揶揄していた。タブレットという市場はWindowsがXPとかでTablet PC Editionなるものを作っていて、それを搭載した色々なPCメーカーが出していたけど、ほとんど普及せずにコケていた。おそらく理由は液晶パネルのコストで、大体タブレットPCというものは当時安くても15万円から20万円は当たり前だったのと、WindowsXPやVistaなどをそのままスタイラスや指先でタッチするのは、時にボタンが小さすぎたり、マウス操作信仰などにより今ひとつ受け入れられなかったのではないだろうか?

そう、この時のタブレットになかったものは「マルチタッチジェスチャー」という操作性。アップルはiPadをスマートフォンたるiPhoneから発展させることにより、この課題をクリアした様におもえた。そして、強みは当時で5万円前後から買うことができるという価格の安さ。これが今もタブレット市場をリードする王者の成し遂げた偉業であると僕は思う。

また、同時に単にiPhone(iPod touch)のディスプレイをサイズアップするのではなく、iPhoneアプリを資産として引き継げるようにしつつも、独自のiPadに最適化されたアプリケーションを開発する事を開発者に推奨した事が挙げられると思う。

これは前述のとおり、Windowsのタブレットがなぜ失敗したか?という原因の一つだと考えている「文字やUI部品の最適化の失敗」を繰り返さないためなんだと思った。この点においても僕はAndroidタブレットがiPadに中々勝てない理由を見出している。Androidタブレットはスマホ向けのアプリをスケールアップして表示している場合が非常に多いと考えている。

つまり、UIが洗練されておらず…ものによってはユーザービリティを著しく損なっているのではないかと見ている。

僕が今回競合端末として戦いのリング上に引っ張りだされているNexus7を今ひとつ評価できないことについて、こういった点も理由の1つになっている。

それでは、iPad miniがなぜ売れると思ったか?について個人的な見解をまとめることにする。


・iPadアプリという資産を引き継げる
ディスプレイは予想より大きくなってしまったものの、これはまさしく「文字とUI部品の最適化」を十分に考慮した結果だと考えている。そしてこれこそがアップルのUXの真骨頂であり、これがアップルらしさであると思っている。

全く新しいものを作るのではなく、iTunes+iCloudというデジタルハブによる連携と購入済みのコンテンツの引継ぎによって既存ユーザーが安心して買える設計を心がけていること…アップルは何も変わっちゃいないです。期待できると思います。


・価格
「高い」という意見も多いですが、逆にiPadの良さを損なわずにスケールダウンさせたタブレット端末ならむしろそれは低価格なiPadだって僕は思います。小ささに惑わされるのではなく、こんなに小さいiPadが14000円も安く買えるって考えたほうが健全だと思います。

・モバイルに特化したスケールダウン
iPadは欲しいと思っていた層にとって、サイズがネックだったり、重さがネックだったりしたようですが、この小ささと軽さを実現したことにより…それがネックではなくなり、3万円弱なら試しに買ってみようかなと思った層も現れたんじゃないかな?とさえ期待するほど。

iPadはタブレットだけどモバイル端末として見れば大きすぎるし、重すぎると思っていた。本来は自宅とか職場などで使うような端末なんだと思いました。ノートパソコンやデスクトップパソコンと違って、テーブルや机の上においておけばさっと手にとってインターネットが始められるというインターネット端末。

しかし、iPad miniはその良さを引き継いだまま、毎日持ち歩いても苦にならないものになったんじゃないかなって。これは2台目需要(僕は「サブタブレット」と呼んでいる)を満たすものになると思う。iPadを持っていて、iPadがいいなぁと思うならそれをそのまま気楽に持ち出せる端末として考えると、次第に良いものに思えてくる。


・タブレットは今後家電量販店で最も選ばれるパソコンである
一般ユーザーにとってタブレットは従来のパソコン(x86系CPUのパソコン)を置き換える存在に間違いない。一般ユーザーが家庭用パソコンで行いたい作業の実に8割以上は何らかの方法、アプリの購入などによりタブレットで可能になったと思う。僕はクリエイティブな作業や、プログラミング作業以外ではほとんど従来のパソコンを使わなくなりました。プライベートではほとんどiPadで事済みます。


・タブレットは、インターネットを始める人達の敷居を低くした
ほんの2年半前まではインターネットを始めようと思ったら、インターネット回線に契約し、ネットワーク機器を購入し、ノートパソコンかデスクトップパソコンを買う必要があった。配線もしなければならない、工事もしてもらわないといけない。工事の日程を調整しなければならない。買ってもすぐにネット使えないし、そもそもそれをネット環境ごと外に持ち出せなかった。

しかし、タブレットは違う。3G回線、LTE回線、WiMAX回線など様々な広域なネットワークへの接続方法が内蔵されることにより、買ってお店を出たその瞬間からインターネットライフが始まるようになった。

これがたったこの数年の間に覆されたインターネット初心者の常識です。これがiPad miniというiPadと比較して14000円安くなったタブレットにより、さらに手頃な価格から始められるようになったとしたら?

そして仕事で忙しくて、中々自宅にいる時間が少ないのに固定の光回線によるインターネットがもったいないなあって思っている人達、インターネットをする時間は移動中の電車や昼食時の方が多い人達を幸せにするようなものだったとしたら…


・電子書籍の普及が加速
iPadが発売された頃から、電子書籍の普及が世界各国で加速し始めました。日本でもiPad miniの登場に合わせて(?)Kindleストアのサービスが開始されました。

世の中の見方では、Kindle Fire HDとiPad miniはライバル同士という見方が濃厚ですが、そもそもKindle Fire HDは電子書籍端末を主たる機能とし、おまけにタブレットが使えるといったカテゴリの製品だと考えています。むしろ、KindleとiPad miniはお互いにとってプラスとなるパートナーシップの関係だと考えています。

Kindleはとにかく電子書籍を読みたいけど、タブレットを持ってない人向けに用意された格安の初期導入方法を提供しているに過ぎず、Amazon自身はKindleが何台売れてもあまり利益を上げることはできません。だからアプリを提供することで、すでに世界で普及し続けているタブレット端末で本を買ってもらった方が実はAmazon的には増収になると考えることができる。

だって、ほぼ原価でKindle端末を投げ売りしているって考えたら、AmazonにしてみればKindleが売れるより、本が売れたほうが儲かるんだもん。


一方でiPad miniを購入する動機には「電子書籍」があると思うんです。これまで600g以上あったフルサイズのiPadは手で持って本を読むには重たかった。本って両手で持って読むこともあるけど、片手で持って読むことも少なくないと思うんです。

それが半分の重さになり、サイズも小さくなったとしたら…電子書籍端末としてかなり役に立つだろうなって思ったんですよ。しかも、スケーリング比率や解像度(アスペクト比)が従来のiPad(iPad2)と変わらないから電子書籍向きだと思います。

だから、この両者はライバルではなく、パートナーシップなんです。



iPad miniとはiPadがこれまでに成し遂げた「ノートパソコンを置き換える存在」、「手軽で場所を問わないインターネット端末」に加えて、「電子書籍の普及」と「iPadの低価格化」という新しい価値を加えた存在なんだと思うんです。

売れないわけがないですよ。これ(゜-゜)
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